限りあるいのちを、精一杯・・・
こんにちは! 月村です。
お久しぶりですね。皆さま、お元気でしたか?
今日は、少し、むかしのお話をします。
といっても、ほんのひと時の想い出です。
その日、私は、
イベント会場の案内スタッフをしていました。
建物の玄関に立って、
お客様をご誘導するだけの、
簡単なお仕事でした。
透明なガラスの自動ドアが開閉して、
入って来られたお客様に、
笑顔でご挨拶をしながら、
階上のホールにご案内します。
イベントがスタートして、
お客様の足は途絶えましたが、
後から来られる方が気まずい思いをしないように、
誰も来ない玄関ホールで立ち続けていました。
ふと、自動ドアの戸袋(引き込み部分)に目をやると、
何かが目に留まりました。
普通は見えない戸袋も、全面透明ガラスの構造上、
透けて見えるわけです。
近づいて見てみたら、
小さな、透き通った虫でした。
いや、こんな小さな虫、よく見えたなというくらい、
小さくて、儚げな姿をしていました。
これはたしか・・・そう!
ウスバカゲロウじゃないかな?!
もう少し黄緑がかっていたような気がしますが、
こんな感じでした。
なんというか、
儚げなその姿が、
私に流れる日本人の感性に、
侘びサビの琴線に、触れたみたいで、
ついつい、見惚れていました。
ん?? いや、まて!
ウスバカゲロウって、
ものすごく寿命が短くない?
たしか1日だったような・・・
いや、それなら、
こんなところにおってええんか?!
メス見つけて、
子孫を残さなあかんのやろ?
(オスだったかどうかは・・・笑)
私はあわてて、
この子を戸袋から出してやろうとし始めました。
自動ドアを開けたり閉めたり、
ガラスごしに指を近づけて威嚇したり、
戸袋に手を突っ込もうとしたり・・・
しまいには、庭木の枝を拾ってきて、
戸の隙間に突っ込んでみたりもしました。
しかし・・・
この子は、出て来ようとしないのです。
突然、平安な日常を脅かされたと思ったか、
逃げ惑うばかりです。
もう少しで外に出られる!
というところまで来ても、
直ぐに奥に逃げて行ってしまうのです。
いや、お前、
そこにいたら、面白くないだろ?
楽しみもないだろ?
素敵な出会いもないんだぞ?
怖がらないで、
出てこいよ!
外の世界はいいぞ?
ちょっとだけ、俺を信じてみろよ!
ああ、言葉が通じたら、
想いが通じたら、
きっとためらうこともないだろうに。
喜んで、
感謝して、
私の差し出す手を取るだろうに。
そんなウスバカゲロウの姿を見て、
私は思いました。
私も同じだ。
全知全能な神様の前で、
私も、同じことをしているのだ。
そちらに行けば、苦労の道、茨の道だ。
こちらに行きなさい。
この道こそが、成功の道、楽な道だ。
このように生きることが、
人として、甲斐の道だ。
その言葉を聞いても悟れず、
自分の考えにおぼれ、
自分中心の道に行き、
たった100年の人生を、
永遠から見れば一瞬に等しい肉の人生を、
無駄に生きてしまうのです。
どれくらい、もどかしいでしょうか。
どれくらい、かわいそうでしょうか。
どれくらい、くやしいでしょうか。
だから、神様は、
人間と言葉が通じる、
人間のからだを持ったメシアを送って、
その想いを御言葉として、
伝えて下さるのですね。
たった100年を、
無駄に生きないように。
甲斐のある人生になるように。
⁂ ⁂ ⁂ ⁂ ⁂
悪戦苦闘した結果、
なんとか、その子を外に出してあげることができました。
「ありがとう!」
そんな言葉を残してくれたかどうかは・・・苦笑
でも、
すごく、うれしくなりました。
短い人生を、
精一杯、
生きてほしい!
心の中で、
小さく、応援しました。
今も、なお、胸に生き続ける、
若かりし頃の思い出です。
甲斐のある人生にするために、
自分の考えにこだわらないように、
今日も、御言葉に耳を傾けます。
神様の想いを、
しっかりと受け止められるように・・・
⁂ ⁂ ⁂ ⁂ ⁂
今日、調べて知りましたが、
寿命が1日なのはカゲロウでした。
儚いいのちの象徴となっているのは、
こちらのカゲロウの方ですね。
幼虫は水生でヤゴっぽいとか。
成虫は口がなく、エサも食べないそうです。
ウスバカゲロウは、
実は数週間、生きるそうです。
幼虫のアリ地獄の方が有名ですね。
ちょっと勘違いしていましたが、
数週間でも、
人間と比べれば、
やっぱり、短い人生にかわりありません。
あ、人生じゃなくて、
虫生かな(^^)